デザイナー、女性実業家であるエストリッド・エリクソンが、ピューター(錫と鉛などとの合金)の工芸品を販売する目的で1924年に創業したのが、スヴェンスク・テンの始まり。
以後、家具、アクセサリーの会社として成長を続けていたが、1934年、オーストリア人建築家、デザイナーのヨーゼフ・フランクをチーフデザイナーに迎えたことで、大きな転換期を迎える。花や果物などの自然界にあるものを大胆な色彩で描くフランクのデザインは、エリクソンが標榜していた機能主義や、当時流行していたバウハウスの思想とは正反対のもであったが、たちまちスヴェンスク・テンのトレードマークに。1937年のパリ万博、1939年のニューヨーク万博などで高い評価を得たフランクは、1967年に亡くなるまでに、約2000種類の家具のデザインを手がけた。
現在でも、商品のラインナップの8割をフランクのデザインが占めている。